コラム
風邪症状の漢方
2021年12月03日 コラム
すっかり寒くなりました。
札幌も積雪が観測されるようになりました。
さて、本日はこの時期のトピックスである風邪症状の内服につきお話しします。
昨年も掲載しましたが、今回は症状を中心にお話しします。ドラックストアなどでも販売されていることが多くなりましたので、参考にしてください。
『麻黄湯』:悪寒・発熱・関節痛などが激しい場合に適応になります。汗をかいていないのが特徴です。基本的にはお子様や元気な方の風邪症状の初期(これから熱が上がりそう。。。というとき)の薬です。最近は小児科などでもインフルエンザなどに対して使用されるようになりました。元来元気のない方やご高齢者の内服には次の葛根湯も含め注意をした方がいい場合があります
『葛根湯』:有名ですね。風邪といえば葛根湯といえます。確かに万能の薬剤といえますが、やはり虚弱な方や高齢者には注意が必要なことがあります。胃腸障害や動悸などが生じることがあり、漫然と続けるのはお勧めできません。適応は悪寒・発熱・関節痛・肩や背中の張りなどです。肩や背中の張りが特徴です。麻黄湯と葛根湯は内服して汗をじわっとかくようになったら終了です。
『桂枝湯』:風邪の内服の基本製剤です。熱はあるけれども、汗をかいている方にお勧めです。悪寒はないけれども、風にあたると寒い(悪風といいます)ような方にお勧めです。妊娠中の方に風邪薬として処方させていただくこともあります。
『麻黄附子細辛湯』:風邪をひいても高熱が出ず、寒い状態が続く方にお勧めです。だらだらと続く鼻水などにも有効です。普段から冷え性の方やご高齢者の風邪薬として処方することがあります。体が暖かくなり、症状が改善します。
その他も様々ありますが、一般販売されている漢方を中心にご紹介しました。漢方を有効に使い、寒い冬を乗り切りましょう!